『キューポラのある街』(日本映画)
2008年09月26日
浦山桐郎監督、吉永小百合、浜田光夫、東野英治郎、杉山徳子、市川好郎、鈴木光子、森坂秀樹、浜村純、菅井きん、北林谷栄、加藤武、殿山泰司、岡田可愛、小林昭二、小沢昭一 、吉行和子出演、1962年4月8日公開の日本映画『キューポラのある街』を見る。
原作は早船ちよの同名小説『キューポラのある街』である。
ずっと以前から、この映画のタイトルにもなっているキューポラとは一体何だろうと思っていた。この映画が始まると、すぐにナレーションでキューポラの意味を説明してくれていた。キューポラとは、鋳物工場の屋根から突き出ている特殊な煙突のことである。キューポラとは煙突のことだったのだと思った。しかし、調べてみると、キューポラというのは鉄の溶解炉のことらしい。屋外から見えるのは単なる溶解炉の排煙筒ということである。
映画の舞台は、鋳物の街、埼玉県川口市。映画は、そこに住む鋳物職人の娘で、吉永小百合が演じる中学3年生で15歳のジュンを中心に、ジュンの周囲で起こる出来事を描いている。映画の主題は、ジュンが貧しい環境の中で自我に目覚めて自分の進むべき道を見出す過程にある。
この映画は、在日朝鮮人の北朝鮮帰国を描いているため、在日朝鮮人の北朝鮮帰国事業を肯定する北朝鮮帰国運動の宣伝として批判されているようである。私が見た限りでは、当時はこのように在日朝鮮人が北朝鮮へ帰国していたのだあと当時の風景として思うくらいで、特に煽動しているようには見えなかった。問題は、この映画が当時、在日朝鮮人の北朝鮮帰国にどれだけの影響があったかということであろう。この映画を見て、北朝鮮へ帰国した在日朝鮮人が何人いたのか。あるいは、北朝鮮へ帰国したいと考えた在日朝鮮人が何人いたのか。
この映画は、昭和35年頃の時代風景を見ることができる貴重な作品であろう。
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カテゴリ: 映画・テレビ
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